今年の夏、東京で行われる美を競う世界的なコンテスト、ミス・ユニバース・ジャパン。最終選考に残った女性29人が、南九州市の知覧特攻平和会館を訪れ、平和について学びました。

8日、知覧特攻平和会館を訪れたのは、ミス・ユニバース・ジャパンで応募者およそ1000人から最終選考に残った38人のうち29人です。

ミス・ユニバースは、外見だけでなく、社会をけん引するリーダーシップ性なども選考の基準となっていて、活動のテーマの1つに「平和」を掲げています。

29人はまず、太平洋戦争末期に知覧から特攻隊員として出撃した人たちの当時の資料や遺書などを見学。

知覧を含む旧陸軍特攻隊の戦死者1036人の平均年齢が21.6歳と若かったことなど、説明を受けていました。

(参加者)「もしいま戦争が起きて、みんなが誰かを守ろうと思ったら、みんなが大事な人を守るために、何かをしようと選択すると思うので、絶対武力をもって人を傷つけてはいけないし、戦争を起こしてはいけないと思った」

参加者の中には、鹿児島市在住の女性もいました。会社員の藺牟田彩音さん(24)です。展示されている遺書を見て思わず涙があふれました。

(鹿児島市 藺牟田彩音さん)「亡くなる恐怖心があったと思うが、前向きなことばかり書いていて、強い方たちだなと。そのときの心情を考えたら」「歴史を知らないと、日常に感謝の気持ちを持てない。知っておくことが大切だなと思う」

そして参加者は、自分たちで作った千羽鶴を平和会館に贈りました。

(参加者)「その次代の教育で、こんなにも色んな人の気持ちが違うんだと憤り、そういう教育をしてしまったという憤りのほうが勝っている」

「今もガザとパレスチナとの戦争がある。それもこんな手紙を書いている方々守る。なぜ2024年に歴史が同じことが繰り返されているのか、気に入らないです」

参加者は知覧での学びを胸に、日本代表を決める7月の選考会に臨みます。