鹿児島と台湾を結ぶ国際線の定期便が7日、4年ぶりに再開しました。コロナ前にあった鹿児島とアジアを結ぶ4つの定期路線のうち、上海線を除く3つが再開されたことになります。

午前11時15分ごろ、台北からの第1便が鹿児島空港に着陸。コロナ禍で運休していたチャイナエアラインの鹿児島~台北の定期便が、きょう5月7日、4年2か月ぶりに再開されました。毎週火曜日と土曜日の週2往復、運航されます。

(記者)「再開後、第1便の乗客が次々と到着ロビーに姿を見せています」

第1便は156人とほぼ満席で、県や市町村の職員たちが出迎え、観光パンフレットなどが入った袋を手渡していました。

(台北から)「再開したら第1便で来ようと考えていた。ゴルフをしに来た」

(台北から)「刺身や寿司などの日本食が好き。鹿児島にも有名な食べ物があるので来た。食べてみたい」

また、正午過ぎには鹿児島から台北へ向かう便も出発しました。

(新婚旅行で台北へ・曽於市から)「待っていた。今までは福岡を経由して台湾だったので、鹿児島からだとすごく助かる。食べ物とマッサージと観光、全部」「どきどきしている、楽しみ。食べ物、景色がすごく楽しみ」

(鹿屋市から)「食べ物がおいしいとか、季節的にいいのかなと思って台湾を選んだ。今回はツアーで参加して(今後は)個人でも行けるのではないかと、とても楽しみ」

鹿児島空港の国際定期路線は、ソウル、上海、香港、台北の4路線が運航していましたが、新型コロナで2020年にすべて運休。去年6月に香港線、10月にはソウル線が再開し、7日の台湾線再開で残るは上海線のみです。

再開の鍵となったのが、慢性的に不足が続いてきた地上スタッフの数の改善です。

地上業務を委託されている南国交通によりますと、コロナ前におよそ400人いた地上スタッフの数は、一時、およそ320人まで減少しましたが、回復傾向だということです。4月に採用された27人の教育期間が終わる6月中旬以降は、「より国際線に対応できるスタッフの厚みが増す」としています。

(塩田知事)「(台北線が)再開したことは今後の鹿児島県の観光にとっても大変意義のあることだと思っている。(残る上海線については)航空会社からは再開に向けて意欲あると聞いているので、できるだけ早く受け入れ体制を整えて再開に結び付けたい」

首都圏の空港に比べ、コロナ前からの外国人の入国者数で遅れをとっている鹿児島空港。残る上海線の再開に向け、県は今後、航空会社への働きかけなどを進めていくとしています。