今度の日曜、5月5日は子どもの日です。頑張っている子どもたちを紹介します。
2日はみなさんも子どもの頃にきっとやったことがあるあの遊びに魅せられた小学生です。

鹿屋市の寿北小学校5年、深川凱雄さん(10)です。

家の周りでブレイブボードを巧みに乗りこなす凱雄さん。特技はこのブレイブボード、ではなく…。

あやとりです。1本の糸から複雑な形を創りあげるあやとりの世界。出来上がったのは?

(深川凱雄さん)
「コウモリの群れです」
「(魅力は)1本のひもから、いろんなものが作れるところ」

日本では江戸時代にはあったとされ、世界でも欧米や中国などにも伝わるあやとり。出会ったのは幼稚園の頃。2歳上の姉・鈴麗さんが遊んでいたのに興味を持ち、去年から本格的にのめり込むようになりました。

去年10月、小学4年生のときに「あやとり教室指導員」の資格を取得。全国で32番目、県内では第1号です。実技に加え、あやとりが伝わっている世界の地域の特徴を問う筆記試験もありますが、見事1回で合格しました。

(母・都さん)「上級になると私も教えられない」

去年の夏から宮崎市の指導者の下に2週間に1回通い、難しい技を習得しました。
その一つがこちら。

上級レベルの「白鳥」です。長い首の先にある頭まで忠実に再現されています。

あやとりを始めるきっかけになった姉の鈴麗さんも、弟の成長ぶりに目を見張ります。

(姉・鈴麗さん)「教えたらこうなった、すごいなと。自分にはできないなと思った」

ただ、外遊びが好きな鈴麗さんは、弟に言いたいことも。

(姉・鈴麗さん)「あやとりにはまって、外に出なくなった。ちょっとぐらい外出ないと、将来的に危ういと思う」

Q.お姉ちゃんがもっと遊びたいと
(深川凱雄さん)「きっかけがないから」

(姉・鈴麗さん)「出してるじゃん」

Q.ちょっとだけ遊んでくれる?
(深川凱雄さん)「はい」

家の中にいる時間が長くなったのには、もう一つ理由があります。

止まったものを少しずつ動かして写真を撮り、連続再生することで動いているように見せる「コマ撮り」。動かすのは大好きな仮面ライダーです。

Q.この三脚もこのために?
(母・都さん)「はい」

Q.あまり一般家庭にはない
(母・都さん)「彼用です」

母親のスマホを借りて、3時間作業することもあります。

Q.どんなところが楽しい?(深川凱雄さん)「動かしているところ」

完成した動画を見てみると。

(深川凱雄さん)「戦いを中断させようとしているところ」

(母・都さん)「(ストーリーが)頭の中にある」「たぶん手を動かすのが好き」

凱雄さんは指導員としての活動も始めています。宮崎市で同じ資格も持つ小学生らとあやとりのチームを組んで、イベントで教えています。

(母・都さん)「ここまであやとりができる、楽しいというのをもっと広められることに私も挑戦したいし、陰でサポートをしたい」

今後の目標については…?

(深川凱雄さん)「鹿児島であやとりのグループを作って、たくさんの友達を作りたい」「外国の人と交流しながら、日本のあやとりを教えたい」

1本のひもでできる遊びの枠を超えて、芸術ともいえるあやとり。凱雄さんの小さな手から、その魅力が世界へと広がっていきます。