劇的な展開で昇格を決めたB3・鹿児島レブナイズ。チーム消滅の危機など、苦難を乗り越え、特別な思いで試合に臨んだ選手もいました。

チーム最古参、在籍6年目の藤田浩司選手です。

(藤田選手)「(当時は)外国人もそろわないし、ファンやお客さんも今よりずっと少なくて、選手に給料も入らず、バイトしたりって感じだった。生活は苦しかったです」

Bリーグが開幕した2016年。当時、B2に所属していたレブナイズは、運営会社の経営難でチーム消滅の危機に陥っていました。藤田選手らメンバーは鹿児島中央駅前で街頭に立ち、チーム存続のための募金活動をしていました。

(藤田選手)「毎回試合見に来てくれるファンもいたので、そういう方のために頑張ろうと思えたし、バスケ嫌いとか、このクラブから出たいとは思わなかった。
今とてもいい環境でバスケさせてもらっている。ファンの方もすごく会場に来てくれるようになった。そんなチャンス何回もない。しっかりチャンスをものにして、B2に上がりたい」

そして迎えた、週末の香川との準決勝。藤田選手は、身体能力をいかしたディフェンスで相手を翻弄します。

藤田選手は、その瞬間をコートで迎えました。

(藤田選手)「(過去に)一緒に戦った人たちの顔がまず浮かんできて…みんなの思いがつながって鹿児島レブナイズが存続できて、ずっとつないできた思いでB2昇格というひとつの目標を達成できた。試合が終わってから涙が止まらなかった」

長い苦難を乗り越えてつかみ取った昇格。藤田選手は「クラブ愛」を胸に、さらなる高みを目指します。

プレーオフ決勝に進出したレブナイズは、来月4日からアウェーで福井ブローウィンズとの決勝に挑みます。