今月16日、鹿児島県十島村の口之島沖で韓国籍のタンカーが座礁した事故で化学物質が漏れ出している可能性があることがわかりました。
第十管区海上保安本部は付近を航行する船舶に対して、注意を呼びかけています。

この事故は、今月16日に十島村の口之島沖で韓国籍のタンカーが座礁したものです。

十管は25日の定例会見で、タンカーの積み荷でナイロンの原料となる化学物質の「シクロヘキサン」が流出している可能性があることを明らかにしました。23日行った調査で、タンカーから30メートルの場所で人体に影響が出る基準値を超えるシクロヘキサンと推定される成分が検出されました。

シクロヘキサンは海面に出ると気化し、引火性が強く、吸ってしまうと頭痛やめまいを引き起こす可能性があるということです。タンカーには2800トン余りのシクロヘキサンが積まれていて、十管では監視を続けています。

十管は付近を航行する船舶に対して、近づかないように注意喚起するとともに、タンカーの撤去に向けて燃料の油の抜き取り作業を進めています。