鹿児島県伊佐市の小学校で24日、2週間遅れの入学式が行われました。全校児童8人の小学校に加わった新しい仲間は、生後4か月のヤギでした。

伊佐市菱刈にある南永小学校です。6年生の日高将生くんと並んで歩いているのはメスヤギの「みなみ」です。生後4か月で、体重は15キロ。トカラヤギとスイス原産・ザーネン種の雑種で、おてんばな性格だといいます。

(6年・日高将生くん)「今年、入学する児童がいなかったから、ヤギを飼って入学式することになった」

南永小学校の全校児童は8人。この春の新入生がいなかったこともあり、学校や地域を明るく元気づけようと、近くの畜産農家が小学校にみなみを贈りました。

体育館で行われた入学式には、児童や保護者らおよそ30人が参加。大勢の参加者を前に緊張したのか、固まってしまったみなみは、飼い主だった畜産農家の古城正人さんに抱えられて入場しました。

そして、校長先生からはこんな式辞が…

(南永小学校 新地哲郎校長)「メー、メー、メー(訳:待ちに待った入学式がきました。みなみちゃん入学おめでとうございます)」

その後、在校生から大好物の牧草がプレゼントされると、式の最中にも関わらず、夢中でほおばっていました。

(児童)「楽しい入学式だった」
(児童)「一緒に走ったり、ご飯食べたりもっと仲良くしたい」

(南永小学校 新地哲郎校長)「(Qヤギに言葉は伝わった?)伝わりました。子どもたちも優しく育てて、ヤギも優しく育てていきたい」

1年生のみなみは今後、児童や先生が世話をしながら学校で飼育されるということです。

「みなみちゃんに、会いに来てね」