いちき串木野市沖で構想が浮上している洋上風力発電について、計画に反対する市民グループは23日、鹿児島県に対し、要請書を出しました。

国は再生可能エネルギーの普及に向けて、海上に風車を設置する洋上風力発電を進めていて、国内では、去年から秋田県沖と北海道沖の2か所で商業運転が始まっています。

事業化する場合、沿岸の市町村や漁業関係者の意向などを都道府県が取りまとめ、国に「情報提供」することが必要です。

県が国に年に1回行う「情報提供」の締め切りが来月10日に迫る中、先月、いちき串木野市は「漁業者から同意が得られた市の沖合およそ5キロのエリアを候補地としたい」と県に提案しました。

これを受けて、計画に反対する地元住民などおよそ60人でつくる市民グループは23日、「漁業への影響が懸念される」などとして、県に対し、国に「情報提供」を行わないよう求めました。

(市民の命と暮らしを考える会 神野隆司事務局長)「回遊魚が豊富に取れる地域。調査して影響があるのかないのかを公にした上で議論すべき」

県は「県内の市町村や漁業者でつくる研究会の意見も踏まえ判断する」としています。