「漁業や人体、自然環境に多大な影響が…」 海岸から5キロの洋上風力発電計画に市民団体が撤回要求

 2024/05/09 16:45
要求書を提出する福田道代さん(右)=8日、いちき串木野市役所
要求書を提出する福田道代さん(右)=8日、いちき串木野市役所
 鹿児島県いちき串木野市沖の洋上風力発電計画を巡って市が4月、海岸からおおむね5キロの海域に絞って国に情報提供するよう県に提案したことについて、市民団体「市民の命と暮らしを考える会」の住民有志は5月8日、撤回を求める要求書を市に提出した。

 県から国への情報提供期限である10日を前に3人が市役所を訪れ、出水喜三彦副市長に手渡した。要求書では、海岸の近くには住居や学校、福祉施設などが集中しているとし「漁業や人体、自然環境などに多大な影響を及ぼす」と主張。「一部の自治体・利害関係者の思惑で推進すべきでない」と訴えている。

 提出後、有志責任者の福田道代さん(77)=同市八房=は「海岸から5キロの提案は住民に知らされていなかった。低周波や騒音などの影響も予想されており、ストップさせたいとの思いで提出した」と話した。