水俣病懇談会で被害者の思いの丈を断ち切ったマイクオフ 「3分は不十分だった」…伊藤環境相が自らの責任認め、被害者側に直接謝罪 意見交換の場再設置を約束
2024/05/09 06:01
松崎重光さん(手前左から2人目)に謝罪する伊藤信太郎環境相=8日午後6時15分ごろ、熊本県水俣市の水俣病センター相思社
伊藤環境相は水俣市の水俣病情報センターと水俣病センター相思社を訪問。マイクの音を切られた水俣病被害者・支援者連絡会の山下善寛代表代行(83)と水俣病患者連合の松崎重光副会長(82)らに「(話が遮られる様子に)胸が張り裂ける思いだった。思いを語りきるのに3分は不十分だった」と頭を下げた。
その場で対応を正さなかった点は「声は聞こえていたのでスイッチを切ったと分からなかった」と釈明。被害者団体から切られたのは3人だったと指摘され「報道や部下からの報告で2人と把握した。特定の団体を排除した意図はない」と説明した。山下さんは「もっと声を聞き、現場を見てほしい」。松崎さんは「次の懇談で改善されているのを確認しないと信用できない。期待はしている」と話した。
懇談会で司会を務めた木内哲平特殊疾病対策室長も「不適切な対応で申し訳なかった」と陳謝。被害者側から「マイクを切ることをあらかじめ決めていたこと自体が問題だ」と追及され、「不適切なマニュアルで申し訳ない」と繰り返した。
懇談の場は、慰霊式後に当事者の声を聞く機会として環境省が開催。例年1団体あたりの持ち時間は3分で、各団体には事前に通知していた。超過した際にマイク音を切ることは伝えていなかった。
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