山の厄介者が海の幸を救う…昔ながらの「イカシバ」、大漁を呼び込めるか 阿久根で「一竹二釣」の夢プロジェクト始動
2024/05/07 18:06
ベテラン漁師に教わりながらイカシバを作る林業や漁業の関係者ら=阿久根市の阿久根新港
イカシバは、海底に沈めた枝の束を海藻に見せかけ、イカに卵を産ませる昔ながらの増殖方法。同市の山間部は放置竹林が増加する一方、海は磯焼けで漁業資源の保護が問題となっている。このため、市農政林務課と環境水産課が放置竹林の活用を計画した。
成果が上がれば、竹の供給で収益を得る仕組みをつくり、釣り客誘致やグルメイベントにつなげたいという。北さつま漁協や県森林組合連合会などと協力して、イカの産卵期に合わせ5月から7月にかけて設置することにした。
5月1日は山間部の田代地区で住民らが竹やぶを伐採。からみつくツタを取り除き、竹を2メートルほどに切りそろえ、トラックで阿久根新港へ送り出した。
港では若手の漁師と森林事業者、市や県職員など約30人が、ベテラン漁師の手ほどきを受け、10~15本ずつひもで束ね、イカシバ作りに取り組んだ。
参加した、市政に助言する「たからのまちマネージャー」の森林業コンサルタント、長野麻子さん(52)=東京都=は「ぜひ経済循環につなげて」と期待した。
完成したイカシバは2日朝、漁船で沖へ運ばれた。福島浩副市長は「夢があり、山と海の人々の接点になる。将来は子どもたちの体験活動に生かしたい」と話した。
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