【質問】４０代の息子が離婚し、中学生の孫を連れてわが家に帰って来ました。息子は仕事やその延長の付き合いが多く、あまり家にいません。このため、私たち夫婦が実質、孫を育てることになりました。これまでは、しつけは息子夫婦に任せ、好きなようにかわいがっていましたが、親代わりとなるとそうもいきません。思春期にさしかかった孫は情緒も不安定です。将来を考えると厳しく接するべきかとも思います。愛情としつけ、どう使い分ければいいのでしょうか。（７０代男性）

【回答】１０代の子どもを育てるにはやりがいだけでなく、難しさも伴うでしょう。思春期には心身の変化などで不機嫌になることがあります。たくさんの愛情と理解、励まし、サポートが欠かせません。しつけも大切です。

　まず、良い関係性を築くにはコミュニケーションが大事になってきます。何でも話せる間柄になるには批判せず、聞き上手でなければなりません。常に指示すると反抗させることになりかねないので、自分で決めさせましょう。

　もし失敗しても、そこから学んで変わろうとすることで自信と強さが生まれます。その際、ご自身の失敗談についても話し、失敗しても大丈夫と伝えましょう。人の経験を聞くことが、課題の解決につながるかもしれません。

　次に、お孫さんが成長し、愛されていると感じられるような家庭環境を築いてください。責任感や優しさ、自立心といった価値観の育成につながるルールを家庭内で設けて。良いことをしたら褒めてあげましょう。

　それから、十分な睡眠や健康的な食事などを通して、基本的な生活習慣を身に付けられるようにしてあげてください。厳しいしつけよりも、幸せな人生を送るために大切なことを教えてあげましょう。

　そのためには、ご自身が模範となるような行動を心がけてください。毎日笑顔で学校に送り出す。マナーを守り、丁寧な言葉遣いを意識する。

　お孫さんを育てる中で、ご自身がストレスや不安を感じることもあるかもしれません。だから、まずは自分を大切にして。ポジティブな考え方や姿勢を保ち、前向きに過ごしてくださいね。