もう見られないから見たい? 大谷かぶと製造元が盛況、武将体験にぎわう GW後半、県内行楽地に人どっと

 2024/05/04 20:43
甲冑の着付けを体験して写真撮影する来場客=4日、薩摩川内市湯島町の甲冑工房「丸武」
甲冑の着付けを体験して写真撮影する来場客=4日、薩摩川内市湯島町の甲冑工房「丸武」
 ゴールデンウイーク(GW)後半の4日、鹿児島県内は天候に恵まれ、各地の行楽地では思い出づくりを満喫する家族連れや観光客の姿が多く見られた。

 鹿児島市のかごしま水族館では、イルカの体の仕組みなどを紹介する「いるかの時間」が毎回立ち見が出るほどの人気ぶり。イルカが大きくジャンプするたびに歓声が響いた。

 熊本市から家族4人で旅行に来た公務員の山口弘光さん(50)は「音で物を探す実験などイルカの能力を子どもにも分かりやすい方法で伝えてくれて良かった」と話した。

 鹿児島市街地と桜島を往復する桜島フェリーは5日までは通常の土日よりも17便増便し運航。それでも車の乗船は最大1時間待ちとなった。東京都から夫婦で桜島を訪れた会社員の新村勝さん(81)は「壮大な火山を身近に見られる貴重な場所。来ることができてうれしい」と目を細めた。

 甲冑(かっちゅう)の製造工程や製品を見学できる薩摩川内市の甲冑工房「丸武」では着付け体験など盛況。直江兼続のモデルを着用した鹿屋市の田崎小学校5年、下山駿君は「本物の武将になった感じ。すごく重いので、これで合戦に出ていたのならすごい」と驚いた。

 この工房で製造し、昨季の大リーグで大谷翔平選手が本塁打後にかぶったかぶとは今も注目度が高く、同じ製品の展示に多くの人が足を止めて見入った。こどもの日の5日に「春の陣」と名付けたイベントを開催予定。グッズ販売など担当の下口直人さん(54)は「子どもに健康に育ってほしいという願いを込めて、より多くの人が訪れるのでは」と予想した。