コロナ収束、地方の人材流出再び? 高卒の県内就職率6割切る、短大生も大幅減 鹿児島労働局「地元志向弱まる」

 2024/05/01 11:38
〈資料写真〉入社式後に色とりどりなバルーンを空に放つ城山観光の新入社員ら=4月1日、鹿児島市新照院町の城山ホテル鹿児島
〈資料写真〉入社式後に色とりどりなバルーンを空に放つ城山観光の新入社員ら=4月1日、鹿児島市新照院町の城山ホテル鹿児島
 鹿児島労働局は30日、県内新卒者の2023年度就職内定率(24年3月末時点)を公表した。2年連続で6割を超えていた高校生の県内就職率は、過去最高だった前年度より1.3ポイント減少し59.7%だった。労働局は「新型コロナウイルス下で強まっていた県内志向が弱まっている」と分析している。

 短大生の県内就職率は81.6%(前年比6.6ポイント減)、大学生は46.2%(同6.0ポイント減)。ともに大きく減少し、コロナ前と同水準まで戻った。同局は「県内企業が参加する就職面接会などで、鹿児島で働くメリットや魅力を発信し地元就職促進に取り組みたい」としている。

 高校生の就職内定率は99.8%(前年比0.3ポイント増)で、統計を始めた1989年度以降過去最高。短大生は97.7%(同0.1ポイント減)、大学生は97.3%(同0.6ポイント増)で、ともに高水準を維持。人手不足を背景に、企業の採用意欲が高まっているとみている。

 内定者は高校生3174人、短大生511人、大学生1555人。未内定者は高校生5人、短大生12人、大学生43人だった。