捜査情報漏えいで逮捕の49歳巡査長を再逮捕 別の時期にも職務上知り得た情報を第三者に提供した疑い 鹿児島県警

 2024/04/30 06:40
巡査長が捜査情報漏えい疑いで再逮捕された鹿児島県警本部庁舎=鹿児島市鴨池新町
巡査長が捜査情報漏えい疑いで再逮捕された鹿児島県警本部庁舎=鹿児島市鴨池新町
 捜査情報など職務上知り得た秘密を漏らした疑いで、曽於署の巡査長の男(49)=鹿屋市札元1丁目=が逮捕された事件を巡り、鹿児島県警は29日、別の時期にも情報を漏らしたとして、男を地方公務員法(守秘義務)違反容疑で再逮捕した。県警によると「県民や警察組織、(情報が漏れた)関係者の方々に申し訳なく思っている」と容疑を認めている。

 男はこれまでに、告訴、告発事件の処理経過を管理する文書「告訴・告発事件処理簿一覧表」を印刷した紙数十枚を、第三者に郵送した疑いなどで逮捕・送検されていた。この容疑について、鹿児島地検は同日、処分保留とした。

 再逮捕容疑は、2023年8月下旬から24年1月下旬までの間に、鹿児島市内またはその周辺で「告訴・告発事件処理簿一覧表」を印刷した書面を第三者に提供して読ませ、職務上知り得た秘密を漏らした疑い。

 県警監察課によると、再逮捕容疑の期間中に1度、複数枚を漏らした。提供した手段は捜査中。金銭の授受は把握していない。漏えい先の「第三者」や「漏えい資料の内容」について、1回目の逮捕容疑と同一かどうかは「いずれも明らかにできない」としている。

 男は二つの事件当時、県警本部警備部公安課に所属していた。

 事件を巡っては、県警が3月18日、「100件を超える事件資料が外部に漏れた可能性が高い」と発表。刑事、警務部を中心とするチームが捜査や調査を進めている。

 あわせて読みたい記事