大隅半島発展に「錦江湾横断道路が不可欠」 9市町の議長が知事に意見書 経済発展や防災、救急医療の充実訴え

 2024/04/28 06:33
意見書を手渡した鹿屋市議会の花牟礼薫議長(左端)と受け取った塩田康一県知事(左から2人目)=26日、鹿児島県庁
意見書を手渡した鹿屋市議会の花牟礼薫議長(左端)と受け取った塩田康一県知事(左から2人目)=26日、鹿児島県庁
 桜島と鹿児島市街地を結ぶ錦江湾(鹿児島湾)横断道路の実現に向け、大隅半島9市町の議会議長が26日、県庁を訪れ、塩田康一知事に早期事業化を求める意見書を、松里保広県議会議長には要望書を提出した。

 意見書は9市町の議会で採択されたもの。要望書は9議会連名で提出した。早期実現を求める理由を、九州南部地域の経済発展や、桜島噴火などの災害対応、救急医療体制の確保のためとしている。

 代表で手渡した鹿屋市議会の花牟礼薫議長は「大隅半島から救急車がフェリーを使って鹿児島市に渡っている現状がある。24時間通行できる道路は必要不可欠」と力を込めた。塩田知事は「関係機関と必要性を議論し、意見交換、情報収集したい」。松里議長は「大隅半島発展のためにも必要。鹿児島市議会にも出向いて議論したい」と語った。

 横断道路を巡っては県が2021年、高規格道路としての役割が期待されるものの終起点が決まっていない「構想路線」に位置付けた。23年8月には垂水市を中心に官民有志が推進協議会を設立した。