地位振りかざし学生にパワハラ、セクハラ…教授懲戒を機にガイドラインを改定・公表 鹿児島県立短大が教職員行動指針や懲戒基準を初めて策定

 2024/04/27 06:02
鹿児島県立短期大学=鹿児島市下伊敷1丁目
鹿児島県立短期大学=鹿児島市下伊敷1丁目
 鹿児島県立短期大学は26日、ハラスメント防止に関するガイドラインの改定を発表した。該当する行為や2次被害の具体例などを新たに明記している。教職員の行動指針、教員懲戒処分基準も初めて策定。学生へのパワハラ、セクハラで教授が懲戒処分された事案を受け、整備した。

 ガイドラインは、短大の全教職員でつくる教授会が昨年度末に改定した。今月、冊子を全学生に配布。26日からホームページでも公開している。このほか、通信アプリLINEを使った相談窓口の運用も始めた。

 県などによると、教授は2022年8月から23年3月にかけ、教員という地位を不当に利用して女子学生1人に、交際関係を迫ったり、性的発言をしたりしていた。短大は昨年9月、教授を停職6カ月とした。

 短大は昨年12月に全学生を対象にアンケートを実施。女子学生のほかにハラスメントを受けた学生は見つからなかった。ただ、「ハラスメントに対して大学の対応は十分か」との問いに「そう思う」「ややそう思う」は45.9%にとどまった。上久保真吾事務局長は「安心して学べる環境づくりに努める」と話した。

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