子育て支援金導入するなら「裏金議員から徴収を」「国会議員を減らして財源つくれ」…政府に厳しい意見続出

 2024/04/18 11:45
〈資料写真〉
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 「裏金議員から税金を徴収するのが先」「国会議員を減らして財源捻出を」-。少子化対策の財源として創設される「子ども・子育て支援金」について、南日本新聞「こちら373」で行ったアンケートでは、国政に対する厳しい意見が相次いだ。子育て支援の必要性には理解を示す声も目に付く一方で、政治不信の根深さが浮き彫りとなった。

 薩摩川内市の学校職員女性(51)は「裏金問題は解決しておらず、税金が無駄遣いされている。国民に負担を求める前に、政治家自身が襟を正してほしい」と語る。その上で「ばらまきのような策ではなく、子育てしながら働きやすい環境づくりや賃上げといった抜本的な改革が必要」と指摘した。

 南さつま市の団体職員男性(50)は「出生率の低下を食い止めなければ、国が成り立たない。ずっと前から分かっていたのに、議員が自分事として考えていないのでは」と疑問を呈した。

 「物価は上がっても賃金は上がらず、負担が増えるばかり」と漏らすのは、鹿児島市の会社員男性(42)。「議員歳費を見直すなどして、財源を捻出すべきだ」と求めた。

 地域活動を通じて子育て世代と交流する鹿児島市の無職男性(73)は「自分たちが若い頃は夢を持てたが、今の人は大変そう」と支援には賛成だ。ただ、過去の政策に対する失望から「今回も他の目的で使われないか」と危惧する。南さつま市の自営業男性(58)も「本当に子育て支援に使われるのだろうか」と不信感を募らせた。

 公的医療保険料に上乗せして徴収する制度や支援の在り方にも、不満や疑問が渦巻く。鹿児島市の自営業男性(65)は「すでに国民は多額の税金を納めている。それでも足りないからと、だますように徴収するやり方が汚い」と憤る。

 4人の子どもを育てる同市の主婦(35)は「『支援金』という名だと、子育て世帯だけが優遇される印象を与え、社会の分断が進まないだろうか。異次元の少子化対策というなら、過去にはない政策を期待したい」と語った。