言葉も文化も分からない…異国の地で仕事に打ち込むミャンマーの若い2人が育んだ愛 遠距離乗り越え幸せのゴールを同僚がお祝い

 2024/04/17 15:10
結婚式を挙げる新婦ノーさん、新郎マウンさん=12日、鹿屋市古前城町のカトリック鹿屋教会
結婚式を挙げる新婦ノーさん、新郎マウンさん=12日、鹿屋市古前城町のカトリック鹿屋教会
 鹿児島県大崎町野方の介護老人保健施設「サンセリテのがた」で特定技能で働くミャンマー出身のノー・ポー・ワーさん(29)とマウン・マウン・ミィンさん(28)が12日、結婚式を挙げた。新郎マウンさんは介護福祉士の国家試験に3月合格。「みんなでお祝いしたい」と職員有志が結婚報告会を企画し、約40人が仕事の合間や終業後に駆け付けて2人の門出を祝った。

 新婦のノーさんは4年前、同施設が受け入れた初の外国人技能実習生。素直で真面目な仕事ぶりが評判だ。兵庫県・淡路島で看護助手として働いていたマウンさんと、遠距離恋愛を経て結婚。マウンさんは大崎町に移り住み、ノーさんと同じ職場で働き始めた。

 挙式は鹿屋市のカトリック鹿屋教会であり、約30人が出席。披露宴後は「サンセリテのがた」で報告会があり、新郎新婦を常勤やパート職員、作業療法士らが手作り映像や装飾で祝福した。

 外国人実習生生活相談員の田原加代子さん(64)は「ノーさんはコロナ禍前から働き、仕事や言葉・文化の違いに戸惑いや苦労があったはず。今日が迎えられうれしい」。内村隆彦事務長(61)は「二人の結婚や合格は他の実習生や同僚にいい影響を与えている。長く野方で暮らしてもらえれば」と話す。

 ノーさんは「めっちゃうれしい」と笑顔。マウンさんは「家族みたいに優しい皆さんの前で結婚を報告できて幸せ」と涙ぐんだ。

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