この季節、体調を崩しがちなのは動物も同じだった 日よけにミスト…飼育員は大忙し

 2023/06/03 17:28
木陰で涼むマーラ=鹿児島市の平川動物公園
木陰で涼むマーラ=鹿児島市の平川動物公園
 鹿児島市では5月中旬以降、最高気温が25度以上の夏日となる暑い日が増えている。急激な気候の変化に平川動物公園の動物たちも疲れ気味。同園は、日よけの設置や食事管理など、暑さ対策に気を使っている。

 同園は例年、5月の大型連休明けから、動物たちの暑さ対策に取り組む。ホッキョクグマの展示場には、日よけを設置。ミストで気温を下げ、寝室には冷房を付けている。

 日光が当たりやすいコアラ館も日中は冷房を入れるようにした。ブラジルバクの展示場には、日よけとともにスプリンクラーを設置した。

 飼育展示課の桜井普子課長(54)によると、動物たちは真夏の暑い時期より、日中と夜の寒暖差がある今の時期の方が、熱中症や下痢などを起こして体調を崩しやすい。

 園では、暑さで餌が傷まないよう、一度に食べきれる量だけを与えている。動物の様子もいつも以上に細やかに観察し、小さな異変も把握するよう気を付けている。「今後も暑さが続くようなら、連休明けよりも早い時期からの対策を検討しなければ」と話した。

 同園は梅雨明け以降、来場向けにも日よけやミストを設置し、対策をより本格化させる予定だ。