積乱雲が次々発生、局地的豪雨もたらす線状降水帯 最大30分早く発表 気象庁、新運用スタート

 2023/05/26 16:30
線状降水帯の情報発表のイメージ
線状降水帯の情報発表のイメージ
 気象庁は25日、局地的豪雨をもたらす線状降水帯の発生を伝える「顕著な大雨に関する気象情報」の基準を改定し、最大30分早く発表する運用を始めた。危険が高まっていることを少しでも早く周知することが狙い。

 これまで実際の降水量などの基準を満たした時点で発表していたが、雨量予測も用い、前倒しして知らせる。

 線状降水帯は、発達した積乱雲が次々と発生し線状に連なる降水域で、2018年西日本豪雨など大きな災害の原因となっている。鹿児島県では21年7月に北薩で線状降水帯が確認された。

 気象庁は21年6月に線状降水帯発生の情報を始め、22年6月から「半日前予測」を始めた。5段階で表す大雨・洪水警戒レベル4相当以上に位置付けられ、発表されたときには既に災害が発生している可能性がある。

 鹿児島地方気象台の上園和幸防災気象官は「危険度の高まりが少しでも早く伝わることで避難に役立ててほしい」とした。