鹿児島知事選12日きょう投開票 コロナ下、投票率注目

 2020/07/12 09:50
南日本新聞ニュース
 任期満了に伴う鹿児島県知事選挙は12日、繰り上げ投票区を除く1084カ所で一斉に投票がある。初の民間出身知事による4年間の県政運営や、急拡大する新型コロナウイルスに対し各候補が打ち出す対応策などに有権者の審判が下る。コロナ禍の中、戦後最多の7人が立候補し、投票率の動向が注目される。

 即日開票され、翌13日午前0時20分までに全市町村で作業が終了する見込み。10日までの期日前投票率は前回知事選を上回っている。12日の予報は鹿児島地方は曇り、奄美地方は晴れ時々曇り。

 立候補しているのは、新人で元高校教諭の武田信弘氏(66)、新人で医師の横山富美子氏(73)=共産推薦、新人で元民放アナウンサーの青木隆子氏(57)、現職の三反園訓氏(62)=自民、公明推薦、元職の伊藤祐一郎氏(72)、新人で前九州経済産業局長の塩田康一氏(54)、新人で元鹿児島大学特任助教の有川博幸氏(61)。

 コロナ対策に伴う3密回避や大雨災害の影響もあり、各候補は制約を受けながら有権者に訴えてきた。エネルギー政策では7人とも反原発の姿勢は一致するものの、九州電力川内原発(薩摩川内市)の20年延長問題では判断が割れている。

 投票時間は原則午前7時~午後8時。鹿児島市の一部を除く全市町村の投票所で終了時間を繰り上げる。11日は長島町獅子島と瀬戸内町請島、与路島の計6カ所で繰り上げ投票があった。三島村、十島村と屋久島町口永良部島の計12カ所も9日に実施済み。

 開票作業は自治体ごとに午後8時から順次始まる。最多約50万人の有権者がいる鹿児島市は午後9時半に開始し、13日午前0時20分に終了する見通し。

 前回の知事選は新人の三反園氏と4期目を目指す伊藤氏の一騎打ちで、多選と川内原発運転継続の是非が争点となった。投票率は前々回43.85%より12.92ポイント増の56.77%だった。

 2日現在の選挙人名簿登録者数は135万7486人(男63万1814人、女72万5672人)。

■県選管「感染対策して積極的に投票を」
 鹿児島県選挙管理委員会は12日の県知事選と県議会議員薩摩川内市区補選の投票日を前に、マスク着用など感染症対策をし、積極的に投票するよう促している。

 県内1084カ所の投票所では職員や立会人がマスクを着用するほか、手指用アルコール消毒液を設置し定期的に換気する。投票用紙記載台や鉛筆はまめに消毒するが、有権者が持参した鉛筆で書くこともできる。

 県選管事務局は「投票所では感染症対策に万全を期している。周囲との距離を保つなど予防対策をした上で、積極的に投票参加を」と呼び掛けている。