「役員だけ入れる預金プランある」…JRグループ元役員、4度目の逮捕 2000万円だまし取った疑い

 2022/08/16 08:00
 JR九州の預金制度を装った詐欺事件で、鹿児島県警捜査2課と霧島署は15日、鹿児島市伊敷台2丁目、JR九州グループ会社元役員の男(68)=詐欺罪で公判中=を詐欺の疑いで再逮捕した。逮捕は4度目。

 再逮捕容疑は、県内在住の60代男性に「JR役員だけが入れる預金プランがある」「加入する人を集めるノルマがあり、協力してくれないか」などとうそを言い、2015年9月~2021年3月までの間、3回にわたって現金計2000万円をだまし取った疑い。

 捜査2課によると、男は「存在しない預金プランでお金を受け取ったのは間違いない」と話す一方、「お金を返すつもりで、だまし取ったつもりはない」と供述している。

 男はJR九州在職時の20年以上前から高金利の預金プランを装って知人らから集金。13年の退職後はグループ会社「JR博多シティ」監査役に一時就き、監査役の名刺を使うなどして出資を募っていた。県警は県内外の30人以上、総額6億円を超す被害があるとみて、裏付け捜査を続けている。

 男は同様の手口で現金をだまし取ったなどとして、5~7月、詐欺容疑で3回逮捕され、鹿児島地検はいずれも起訴した。2回の起訴分を審理した5日の初公判で起訴内容を認めている。