神戸から移住 果実農家、空き家改修 海辺のゲストハウスに 波音、潮風、夕景…「ハローブランニューデイズ・イン」 鹿児島・南大隅

 2021/09/26 21:17
開聞岳を望めるデッキ
開聞岳を望めるデッキ
 「日常を離れて楽しんで」―。鹿児島県の大隅地区に、移住者が運営する宿泊施設がオープンした。1組限定の貸し切りで、ゆったりとした時間を提供するのが特徴。新型コロナウイルス下の安心にもつながればと、もてなしに力を注ぐ。

 南大隅町根占辺田に、鹿児島湾が目の前に広がるゲストハウスがある。海辺の貸し切り宿として3年前に移住した夫婦が今春開いた。波の音を聞きながら対岸の開聞岳や桜島を望めるのが魅力。これまでの4カ月で県内客を中心に約250人が訪れた。

 神戸市から家族で移住した果実農家の浜田龍也さん(52)、香織さん(42)夫婦の「ハローブランニューデイズ・イン」。木造平屋の約90平方メートルにロフトを含めベッド4台を備え、最多で7人宿泊できる。調理器具一式がそろうキッチンと、海を見下ろす風呂も完備。デッキで潮風を感じながらバーベキューも楽しめる。

 町内に宿泊施設が少ないことや、ゆっくり滞在して豊かな自然を感じてもらいたいと一念発起して空き家を購入。町の補助金を活用し、約1年を掛けて床板や壁板を張り替え塗装した。浄化槽や水道を除き、ほぼ夫婦の手作業という。

 周辺では釣りやダイビング、マリンスポーツを楽しむ人が多いという。香織さんは「遊びの拠点として利用してもらえれば。連泊して夕日や雄大な自然を満喫して」と話している。

 国道269号沿い。4人までが1泊2万円から。原則午後3時~翌日午前11時。予約hello.brandnewdays@gmail.com